Fedora 12

インストールクイックスタートガイド

大半のデスクトップとラップトップコンピューターで Fedora 12 をダウンロードし、インストールする

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Fedora ドキュメントプロジェクト

編者:

ランドマン ルディガー [FAMILY Given]

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概要
この文書は Fedora のダウンロードとインストール方法を示します。可能性のある全てのシナリオを含んではいませんが、大半の一般的なハードウェア上の大半の状況で 動作するステップを書いています。

1. はじめに
2. 必要なもの
3. Fedora ライブ CD イメージファイルをダウンロードする
4. イメージファイルを CD に焼く
5. コンピューターを CD から起動します
6. Fedora ライブシステムへのログイン
7. Fedora へようこそ
8. Language Selection
9. Keyboard Configuration
10. ハードディスクの初期化
11. 既存のシステムのアップグレード
12. ネットワーク設定
13. タイムゾーンの設定
14. Root パスワードの設定
15. ディスクのパーティション分割の設定
16. 変更をディスクへ書き込む
17. ブートローダーの設定
18. Package Group Selection
19. パッケージのインストール
20. Firstboot
21. ライセンスへの同意
22. システム利用者
23. 日時
24. ハードウェア分析結果
25. インストールは完了しました
26. フィードバック
A. Package Group Selection
A.1. ソフトウェア選択のカスタマイズ
B. 更新履歴

1. はじめに

このガイドでは、典型的なデスクトップやノートブックコンピューター上での Fedora 12 ライブ CD イメージのダウンロードのやり方や、このイメージのディスクへの焼き方、このディスクを使ったFedora 12 のインストール方法を示します。このガイドはインストールの処理や全てのオプションについての完全な記述ではありません — 詳細についてはhttp://docs.fedoraproject.org/install-guide/f12/にあるFedora 12 インストールガイドを参照してください。

2. 必要なもの

Fedora ライブ CD を作成するのならば、以下が必要:
  • インターネットへの広帯域接続。
  • CD または DVD 焼き機能のあるコンピューター。
  • イメージファイルから CD を作成できるソフトウェア。
  • 未書込みの、書込み可能な CD。
高速なインターネット接続がないか、起動媒体の作成に問題があるのならば、ダウンロードすることは選択肢ではないかもしれません。Fedora DVD や、CD の配布媒体は世界中の多数のオンラインソースから最小コストで入手できます。好きなウェブ検索エンジンを使って提供者を探すか、http://fedoraproject.org/wiki/Distributionを参照してください。
ライブ CD から Fedora 12 をインストールしようとしているコンピューターは、
  • CD か DVD ドライブと、このドライブから起動できなければなりません。
  • 400 MHz 以上のプロセッサー
  • 少なくとも 256 MB のメモリー (RAM)
  • 少なくとも 10 GB の固定記憶装置 (ハードドライブ) の空き領域。
これらの仕様は Fedora をグラフィカルモードで使う最低限を表しています。過去 10 年に製造されたたいていのラップトップやデスクトップコンピューターはこの要件に合致しています。Fedora 12 のハードウェア要件の詳細については http://docs.fedoraproject.org/release-notes/f12/で利用可能な Fedora 12 リリースノート を参照してください。
コンピューターに CD や DVD ドライブがないか、このドライブから起動できなくても、USB フラッシュドライブのような USB 記憶装置から Fedora をインストールできるかもしれません。やり方については https://fedorahosted.org/liveusb-creator/ にある liveusb-creator ページを参照してください。

CD か、DVD、ライブ USB 媒体に Fedora 12 を持っていますか?

既に CD か、DVD、ライブ USB 媒体に Fedora 12 を持っていても、たいていのステップはよく似ているから、このガイドを使うことができます。「コンピューターを CD から起動します」 までスキップし、それから
  • Fedora 12 ライブ CD か、ライブ USB 媒体を持っているのならば、指示を飛ばし続けてください。
  • Fedora 12 DVD か、6 枚の CD を持っているのならば、「Fedora へようこそ」 までスキップしてください。

3. Fedora ライブ CD イメージファイルをダウンロードする

Fedora 12 ライブ CD 用のイメージファイルは http://download.fedoraproject.org/pub/fedora/linux/releases/12/Live/i686/Fedora-12-i686-Live.isoから入手できます。このファイルをダウンロードし、あなたのコンピューターに保存してください。

4. イメージファイルを CD に焼く

イメージファイルから CD を作る正確な一連のステップは、オペレーティングシステムと、インストールされているディスクを焼くソフトウェアに依存してコンピューターによって大きく異なります。この手続きは一般的な指針として使ってください。コンピューターによってはここに記述されている一部のステップを省略できますし、ここの記述とは異なる順番でステップを実行することが必要かもしれません。
ディスクを焼くソフトウェアがイメージファイルからディスクを焼くことができることを確認してください。たいていのディスクを焼くソフトウェアは可能ですが、例外もあります。
具体的には、Windows XP と Windows Vista に付いている CD 焼き機能はイメージから CD を焼けず、もっと古い Windows オペレーティングシステムはデフォルトではCD 焼き機能はインストールされていませんでした。従って、あなたのコンピューターに Windows オペレーティングシステムがインストールされているのならば、この仕事のためには別のソフトウェアが必要です。すでにインストールされている Windows 用の一般的な CD 焼きソフトウェアの例として、Nero Burning ROMや、Roxio Creator があります。あなたが Windows オペレーティングシステムを使っていて、ディスク焼きソフトウェアをインストールしていなければ、(又はソフトウェアがイメージファイルからディスクを焼けるか不明ならば) http://www.infrarecorder.org/ にあるInfraRecorder が代替ソフトウェアとして適しており、これは無料でオープンソースです。
アップルコンピューター上の Mac OS X でデフォルトでインストールされているソフトウェアのDisk Utilityは既に組み込まれたイメージから CD を焼くことができます。BraseroK3b のような Linux で最も広く使われている CD 焼きソフトウェアもまたこの能力があります。
  1. 未書込みの、書込み可能な CD をコンピューターの CD または DVD 焼きに入れます。一部のコンピューターではディスクを挿入した時にウィンドウが開き、様々なオプションを表示します。このようなウィンドウが見えたら、選んだディスク焼きプログラムを起動するオプションを探してください。このようなオプションが見えなかったら、ウィンドウを閉じ、手操作でプログラムを起動してください。
  2. ディスク焼きプログラムを起動してください。ある種のコンピューターでは、イメージファイルの上で右クリック(又はコントロールクリック)し、イメージを CD へ複写か、CD か DVD イメージを複写のようなラベルのメニューオプションを選択することでこれができます。別のコンピューターでは、直接、又は開くのようなオプションであなたが選んだディスク焼きプログラムを起動するメニューオプションを提供するかもしれない。あなたのコンピューターでいずれのオプションも利用できなければ、Windows オペレーティングシステムのスタートメニューのようなアプリケーションのメニューの中や、Mac アプリケーションフォルダーのデスクトップ上のアイコンからプログラムを起動してください。
  3. あなたのディスク焼きプログラムの中で、イメージファイルから CD を焼くオプションを選択してください。例えば、Nero Burning ROMでは、このオプションはイメージを焼くと呼ばれ、ファイルメニューの中にあります。
    ある種の CD 焼きソフトウェアを使っている場合にはこのステップを飛ばすことができることに注意してください: 例えば Mac OS X 上のDisk Utilityは必要としません。
  4. 先にダウンロードした Fedora ライブ CD のイメージファイルを見て、焼くためにそれを選択します。
  5. 焼く処理を開始するボタンをクリックします。

CD をチェックします

焼く処理が終わったら、CD をブラウズし、その内容をチェックします。ディスクを正しく焼いたのならば、GPLや、READMELiveOSEFIisolinuxを含む多数のファイルやフォルダーを含んでいます。Fedora-12-i686-Live.isoという名前のファイルが 1 つだけ見えたならば、イメージファイルから CD を焼いたのではなく、イメージファイルそのものを CD に焼いたのです。この場合、その CD は使えず、やり直す必要があります。

5. コンピューターを CD から起動します

コンピューターの電源を入れ、Fedora 12 ライブ CD を CD 又は DVD ドライブに入れ、ディスクがドライブにある状態でコンピューターを再起動します。理想的にはすぐに Fedora 起動画面と、10 秒のカウントダウンが見えます:
Fedora ライブ CD 起動画面
起動画面にはカウントダウンタイマーを表示します。
図1 Fedora ライブ CD 起動画面

この画面が見えないのならば、コンピューターを CD から起動するように、手操作でオプションを選択する必要があるかもしれません。コンピューターの電源を入れ、以下の操作を行うにはどのキーを使用するのかを示すプロンプトを最初の BIOS 画面で捜します:
  • 起動メニュー、または
  • BIOS セットアップユーティリティー
起動メニューの方が望ましいです。そのようなプロンプトが見つからなかったら、正しいキー入力を探すために、コンピューターシステムや、マザーボード、メインボードの製造者の文書を参考にしてください。たいていのシステムでは必要なキーは F12 か、F2F1Esc削除 です。

6. Fedora ライブシステムへのログイン

10 秒のカウントダウンの後、コンピューターは Fedora ライブシステムを読み込み、ログイン画面を表示します:
Fedora ライブシステムのログイン画面
Fedora ライブシステムのログイン画面。ボタンの傍に言語のキーボードレイアウトのためのドロップダウンメニューのあるメニューバーがあります。画面の中央にある対話ボックスには、ログインボタンがあります。
図2 Fedora ライブシステムのログイン画面

  1. 言語とキーボードレイアウトを選択するには、画面の下にある灰色のバーにあるメニューをクリックしてください。
  2. ログインボタンをクリックしてください。Fedora ライブシステムのデスクトップが読み込まれます。
Fedora ライブシステムのデスクトップは画面の上下のメニューバーとデスクトップ上の 4 つのアイコンで構成されます。ハードドライブへインストールすると書かれたアイコンをダブルクリックするとインストールプログラムが起動されます。
Fedora ライブシステムのデスクトップ
Fedora ライブシステムのデスクトップ。画面の上下にメニューバーがあり、デスクトップ上には、コンピューターと、liveuserのホームゴミ箱ハードドライブへインストールするのアイコンがあります。
図3 Fedora ライブシステムのデスクトップ

7. Fedora へようこそ

ようこそ の画面は何も入力は求めません。
Fedora 12 へようこそ
ボタンをクリックして継続します。

8. Language Selection

マウスを使用して、インストール時に使用する言語を選択します (図4「Language Selection」 を参照)。
ここで選択した言語が、インストール終了後にオペレーティングシステムのデフォルト言語になります。適切な言語を選択することが、インストール後半で目的のタイムゾーンの設定に役に立ちます。インストールプログラムは、この画面に指定した物を基にして適切なタイムゾーンを定義します。
Language Selection
言語選択の画面。
図4 Language Selection

適切な言語を選択したら、 をクリックして進みます。

9. Keyboard Configuration

マウスを使用して、システムのインストール用に使用してデフォルトにするキーボードの正しいレイアウトタイプ(例、日本語)を選択します。(以下の表を参照)。
選択したら、 をクリックして進みます。
Keyboard Configuration
キーボード設定の画面
図5 Keyboard Configuration

10. ハードディスクの初期化

既存のハードディスク上のパーティションテーブルが読めなかったら、インストールプログラムはハードディスクを初期化していいか訊ねます。この操作をするとハードディスク上の既存のデータは全て読めなくなります。あなたのシステムがオペレーティングシステムのインストールされていない新しいハードディスクを持っていたり、ハードディスクから全てのパーティションを削除していたのならばドライブの再初期化をクリックしてください。
警告画面 – ハードドライブの初期化
警告画面 – ハードドライブの初期化。
図6 警告画面 – ハードドライブの初期化

11. 既存のシステムのアップグレード

あなたのシステムに Fedora か、Red Hat Linux がインストールされていたら、そのシステムをアップグレードするかどうかを問い合わせる対話画面が現れます。既存のシステムをアップグレードするのならば、ドロップダウンリストから適切なシステムを選び、 を選択してください。
アップグレード画面
アップグレード画面。
図7 アップグレード画面

12. ネットワーク設定

設定がホスト名.ドメイン名の形式でこのコンピューター用のホスト名とドメイン名を問い合わせます。多くのネットワークには、利用者がホスト名を入力しなければ自動的に接続システムにドメイン名を答える DHCP (動的ホスト構成プロトコル) サービスがあります。
ホスト名とドメイン名をカスタマイズする特別な理由がないのならば、たいていの利用者にとって省略時の設定であるlocalhost.localdomainはいい選択です。
ホスト名の設定
ホスト名の設定
図8 ホスト名の設定

13. タイムゾーンの設定

使用のコンピューターが存在する場所に最も近い都市を選択してタイムゾーンを設定します。地図上でクリックして世界の特定区域にズームインすることが出来ます。
ここからは、タイムゾーンを選択するのに二つの方法があります:
  • マウスを使って、対話式地図上でクリックして特定の都市(黄色の点で表示)を選択します。選択した都市は赤い X の表示になります。
  • また、画面下にある一覧をスクロールさせてタイムゾーンを選択することもできます。マウスを使って目的の場所をクリックし強調表示させます。
タイムゾーンの設定
タイムゾーンの設定画面。
図9 タイムゾーンの設定

ボタンをクリックして先に進みます。

14. Root パスワードの設定

root のアカウントとパスワードの設定はインストール段階での重要なステップの1つです。root アカウントは Windows マシン上で使う管理者アカウントに似ています。root アカウントはパッケージのインストールや、RPM のアップグレード、殆どのシステム管理の実行に使用されます。root としてログインするとシステム上で完全な制御を持つことになります。
root パスワード
root パスワードの設定法
図10 root パスワード

root パスワードをRoot Password 域に入れます。 Fedora はセキュリティーのため、文字をアスタリスクで表示します。正しく設定されていることを確認するために、同じパスワードを Confirm 域にタイプします。root パスワードを設定した後、先に進むために Next を選択します。

15. ディスクのパーティション分割の設定

画面で選択できるのは、デフォルトのレイアウトで作成する、またはカスタムレイアウトを作成を使用して手操作でパーティション設定を行うのどちらかです。
最初の4つのオプションでは、自分自身でドライブのパーティション設定を行わずに自動インストールを実行することができます。システムのパーティション設定が煩雑に感じられる場合は、手動によるパーティション設定を 選択せずに、 その代わりインストールプログラムにパーティション設定をさせることをお薦めします。
省略時のレイアウトを作成
自動パーティション設定。
図11 省略時のレイアウトを作成

デフォルトレイアウトを作成する場合、システムからどのデータ(あれば)を削除するかに関してある程度制御することができます。オプションは以下の通りです:
  • ドライブの全てを使用 — このオプションを選択すると、ハードドライブ上の全ての パーティション(これには、Windows VFAT や NTFS パーティションなど他の OS で 作成されたパーティションも含まれます)を削除します。

    警告

    このオプションを選択した場合、選択したハードドライブ上のすべてのデータがインストールプログラムによって削除されます。Fedora をインストールしているハードドライブ上に保存しておきたい情報がある場合は、このオプションを選択しないでください。
  • 既存の linux システムを置き換える — このオプションを選択すると、Linux パーティション (以前の Linux インストールで作成しているパーティション)のみを削除します。これは、ハードドライブにある他のパーティション(VFAT や FAT32 パーティション)は削除しません。
  • 既存のシステムを縮小する — このオプションを選択すると、現在のデータとパーティションを手作業でサイズ変更し、解放された領域に省略時の Fedora レイアウトでインストールします。

    警告

    他のオペレーティングシステムがインストールされているパーティションを縮小する場合、そのオペレーティングシステムを使用できなくなるかもしれません。このパーティション変更オプションはデータを破壊しませんが、オペレーティングシステムはたいていパーティションにある程度の空きを必要とします。まだ使いたいオペレーティングシステムを保持するパーティションのサイズを変更する前にどの位の空き領域を残しておく必要があるか調べておいてください。
  • 空き領域を使用する — このオプションを選択すると現在のデータとパーティションはすべて残ります。これにはハードドライブ上に十分な空き領域があることが前堤です。
マウスを使って Fedora をインストールするストレージドライブを選択します。複数の ドライブがある場合は、このインストールを保持すべきドライブを選択できます。選択しないドライブやそこにあるデータには影響がありません。
選択をした後は をクリックして進みます。

16. 変更をディスクへ書き込む

インストーラーは選択したパーティション分割オプションの確認を促します。変更をディスクに書き込むをクリックしてインストーラーにハードドライブのパーティション分割をし、Fedora をインストールすることを許可します。
記憶装置の設定をディスクに書き込む
記憶装置の設定をディスクに書き込む対話ボックスで変更をディスクに書き込むか、戻るのどちらかを選択します。
図12 記憶装置の設定をディスクに書き込む

先に進むことに確信が持てるのならば変更をディスクに書き込むをクリックします。

安全に取り消す最後の機会

インストール処理のこの時点まで、インストーラーはコンピューターに対して後に残る変更は行っていません。変更をディスクに書き込むをクリックしたら、インストーラーはハードドライブに領域を割り当て、この領域への Fedora の転送を始めます。選択したパーティション分割オプションによっては、この処理はコンピューター上にあるデータの消去を含みます。
この時点までに行った選択を訂正するには戻るをクリックします。完全にインストールを取り止めるのならば、コンピューターの電源を切ります。この時点でたいていのコンピューターの電源を切るには、電源ボタンを数秒間押し続けます。
変更をディスクに書き込むをクリックしたら、インストール処理が完了するまで放置します。もし処理が中断されたら (例えば、コンピューターの電源を切った、リセットした、停電した)、Fedoraのインストール処理を再開して完了するか、他のオペレーティングシステムをインストールするまで、おそらくコンピューターは使用できません。

17. ブートローダーの設定

一部のパーティション分割オプションでは、ブートローダー設定画面が現れます。この画面を見なかったら、「Package Group Selection」 へスキップしてください。
GRUB (GRand Unified Bootloader)、はデフォルトでインストールされている非常にパワフルなブートローダーです。GRUB はさまざまな無償オペレーティングシステムをロードすることができ、またチェーンローディング(別のブートローダーをロードすることで DOS や Windows など、サポートしていないオペレーティングシステムをロードをするメカニズム)で商業用のオペレーティングシステムもロードすることができます。
ブートローダーの設定
システムをブートする方法を設定。
図13 ブートローダーの設定

コンピューターに他のオペレーティングシステムがないか、他のオペレーティングシステムを完全に削除しているのならば、インストールプログラムは何の介入もなく、GRUBをブートローダーとしてインストールします。この場合、「Package Group Selection」 から続けてください。
他のオペレーティングシステムを既にインストール済ならば、Fedora は自動的に検出し、GRUB にこれらを起動するように設定しようとします。GRUB が検出しなかった追加のオペレーティングシステムを手操作で設定することができます。
検出されたオペレーティングシステムへの追加や、削除、変更は、提供されるオプションを使用します。
追加
追加のオペレーティングシステムを GRUB に含めるには追加を選択します。
ドロップダウンリストから起動できるオペレーティングシステムを含むディスクパーティションを選択し、その項目にラベルを付与します。GRUB は起動メニューにこのラベルを表示します。
編集
GRUB 起動メニューの項目を変更するには、項目を選択し、編集を選択します。
削除
GRUB 起動メニューから項目を削除するには、項目を選択し、削除を選択します。
お好みのブートパーティションの横にある 省略時 を選択して省略時に起動する OS を選びます。省略時の起動イメージを選択しないとインストールを先に進めることはできません。

18. Package Group Selection

Fedora ライブイメージからインストールするのならば、パッケージを選択できません。このインストール方法はリポジトリーからパッケージをインストールするというよりも、ライブイメージのコピーの転送です。パッケージ選択を変更するには、インストールを完了し、それからソフトウェアの追加と削除アプリケーションを使用して必要な変更を行います。
Fedora を DVD か、6 枚組の CD からインストールしているのならば、パッケージ選択の詳細は付録A Package Group Selectionを参照してください。

19. パッケージのインストール

この段階では、すべてのパッケージがインストールされるまで、他に操作することはありません。パッケージのインストールに要する時間は選択しているパッケージの数やコンピューターの速度により異なります。
インストールが完了したら、再起動を選択してコンピューターを再起動してください。Fedora はコンピューターを再起動する前に装填されている全てのディスクを取り出します。

20. Firstboot

Firstboot は、新しい Fedora システムを最初に起動した時に起動します。ログインする前に使うためにシステムを設定するために Firstboot を使ってください。
Firstboot 歓迎画面
Firstboot 歓迎画面
図14 Firstboot 歓迎画面

Firstboot を起動するには、 を選択します。

21. ライセンスへの同意

この画面は Fedora 向けの全般的なライセンス条件を表示しています。Fedora の個々のパッケージは各々のライセンスで保護されています。Fedora 用の全てのライセンスの指針は http://fedoraproject.org/wiki/Legal/Licenses にあります。
Firstboot のライセンス画面
Firstboot のライセンス画面
図15 Firstboot のライセンス画面

ライセンス条件に同意するのならば、次へを選択します。

22. システム利用者

この画面であなた自身のための利用者アカウントを作成します。あなたの Fedora システムにログインするには rootアカウントではなく、常にこのアカウントを使用します。
firstboot 利用者作成画面
firstboot 利用者作成画面
図16 firstboot 利用者作成画面

23. 日時

あなたのシステムがインターネットか、ネットワーク時刻サーバーにアクセスできないならば、この画面であなたのシステムの日時を手操作で設定します。そうでなければ NTP (Network Time Protocol) サーバーを使って時計の正確さを維持します。NTP は同じネットワーク上のコンピューターへの時刻同期サービスを提供します。インターネットには公開 NTP サービスを提供するたくさんのコンピューターがあります。

Firstboot のハードウェア分析結果画面
Firstboot のハードウェア分析結果画面
図18 Firstboot のハードウェア分析結果画面

この重要な作業に参加するには、分析結果を送るを選択します。分析結果を送らないことを選択する場合は省略値から変更しないでください。ログイン画面を続けるには終わり を選択します。

25. インストールは完了しました

Fedora はコンピューターにインストールされました。インストール処理の中で作成した利用者名とパスワードでログインしてください。
Fedora について詳しく学びたかったら、http://fedoraproject.org/ にあるFedora プロジェクトのウェブサイトを訪れてください。Fedora のインストールや利用で助けが必要ならば、http://fedoraproject.org/en/get-help を訪れてください。

26. フィードバック

バグレポートを提出される場合は、 そのガイドの識別子となる installation-quick-start-guide を必ず明記して頂くようお願いします。
ドキュメントに関する改善のご意見についてはできるだけ具体的にお願いいたします。 エラーを発見された場合は、 セクション番号および該当部分の前後の文章も含めてご報告頂くと照合が容易になります。

A. Package Group Selection

DVD または 6 枚組 CD セットのみ

Fedora をライブ CD からインストールしているのならばこの画面は表示されません。
パッケージインストールデフォルト 画面が現われ、Fedora インストール用のデフォルトパッケージ群を詳説します。
Package Group Selection
どのパッケージグループをインストールするか選択してください。
図A.1 Package Group Selection

省略すると、Fedora のインストール処理はデスクトップシステム用に適したソフトウェアの選択を読み込みます。共通作業用のソフトウェアを含めたり、取り外したりするには、一覧から関連する項目を選択します。
オフィスと生産性
このオプションで OpenOffice.org の生産性スイートや、Planner プロジェクト管理アプリケーション、GIMP のようグラフィカルツール、マルチメディアアプリケーションを提供します。
ソフトウェア開発
このオプションでは Fedora システム上でソフトウェアをコンパイルするために必要なツールを提供します。
ウェブサーバー
このオプションで Apache ウェブサーバーを提供します。
パッケージセットを更にカスタマイズするには、画面上で いますぐカスタマイズ オプションを選択します。 をクリックすると、パッケージグループの選択 画面に移動します。

B. 更新履歴